ヒーラーにとってDoTは非常に重要なスキルの1つです。DoTの効果時間が切れると、ダメージが減少し、DPSを落とすことになります。今回はヒーラーのDoT更新について、最適なタイミングを調べました。ただし、ラグやパケットロスの影響は考慮せず、GCDのみで比較を行いました。また、賢者の場合、エウクラシアをすることでGCDが2.5秒になるため、賢者については省略しました。
もくじ -Contents-
DoTの更新タイミング
パッチ6.3ではヒーラーのDoTの効果時間は全て30秒です。残りの戦闘時間を考慮して、DoTを効果時間で更新するか、バースト中に更新するかの2つの選択肢があります。
威力550のコンバガをバースト時に乗せても、威力は約700(占学忍竜踊召を想定)くらいになることがほとんどです。
仮に威力700で計算した場合、約3Tick得をしたことになるので、戦闘終了間際にDoT効果が切れてから9秒以上空白の時間がない場合は、バースト更新のほうが強いことが分かります。ただし、これはバースト1回だけの話で、複数回バーストがあればその限りではありません。3回バーストがあれば9Tick得することになります。零式のような戦闘時間が長いコンテンツは基本的にバースト終了間際にDoTを更新するほうが強いです。
またバーストジョブが少なくバーストで更新する恩恵が少ない、もしくは戦闘時間が短い場合は効果時間終了で更新することになります。
コンバガの場合、1Tickの威力が55でフォールマレフィクの威力が250です。よって、戦闘残り時間が15秒以上ある場合にのみ更新を行うべきであることを留意してください。
切れる前の更新か切れてからの更新か
GCDの兼ね合いによってDoTを更新するタイミングが異なります。残り時間3秒前更新は当たり前として、更新するタイミングはできるだけギリギリのほうがいいのは確かです。
以下の表はDoTを更新するタイミングのロスを調べた結果になります。※アストロダインと神速魔の閾値は考慮していないのでSPS次第で変わる可能性があります。
残りDoT残り時間 | ||
---|---|---|
GCD 2.50 | 通常 | 0.00 |
アストロダイン | 1.75 | |
神速魔 | 1.50 | |
GCD 2.49 | 通常 | 0.12 |
アストロダイン | 1.87 | |
神速魔 | 1.63 | |
GCD 2.48 | 通常 | 0.24 |
アストロダイン | 1.99 | |
神速魔 | 1.76 | |
GCD 2.47 | 通常 | 0.36 |
アストロダイン | 2.11 | |
神速魔 | 1.81 | |
GCD 2.46 | 通常 | 0.48 |
アストロダイン | 2.23 | |
神速魔 | 1.94 | |
GCD 2.45 | 通常 | 0.60 |
アストロダイン | 2.28 | |
神速魔 | 2.07 | |
GCD 2.44 | 通常 | 0.72 |
アストロダイン | 2.40 | |
神速魔 | 2.20 | |
GCD 2.43 | 通常 | 0.84 |
アストロダイン | 0.09 | |
神速魔 | 2.33 | |
GCD 2.42 | 通常 | 0.96 |
アストロダイン | 0.22 | |
神速魔 | 2.38 | |
GCD 2.41 | 通常 | 1.08 |
アストロダイン | 0.35 | |
神速魔 | 0.10 | |
GCD 2.40 | 通常 | 1.20 |
アストロダイン | 0.48 | |
神速魔 | 0.24 | |
GCD 2.39 | 通常 | 1.32 |
アストロダイン | 0.61 | |
神速魔 | 0.38 | |
GCD 2.38 | 通常 | 1.44 |
アストロダイン | 0.74 | |
神速魔 | 0.52 | |
GCD 2.37 | 通常 | 1.56 |
アストロダイン | 0.87 | |
神速魔 | 0.58 | |
GCD 2.36 | 通常 | 1.68 |
アストロダイン | 1.00 | |
神速魔 | 0.72 | |
GCD 2.35 | 通常 | 1.80 |
アストロダイン | 1.06 | |
神速魔 | 0.86 | |
GCD 2.34 | 通常 | 1.92 |
アストロダイン | 1.42 | |
神速魔 | 1.00 | |
GCD 2.33 | 通常 | 2.04 |
アストロダイン | 1.55 | |
神速魔 | 1.14 | |
GCD 2.32 | 通常 | 2.16 |
アストロダイン | 1.68 | |
神速魔 | 1.20 | |
GCD 2.31 | 通常 | 2.28 |
アストロダイン | 1.81 | |
神速魔 | 1.34 | |
GCD 2.30 | 通常 | 0.10 |
アストロダイン | 1.94 | |
神速魔 | 1.94 |
ざっくり見た感じ結構秒数をロスしてるGCDもあれば最適なGCDもあります。特にGCD2.40は通常の折り返しになっていたり、GCD2.30はロスが少なく強いことがよくわかります。
アストロダインと神速魔は完走したときの残り秒数になるので、もしかしたら参考にならないかもしれないです。
いつも記事で楽しく勉強せていただいています。
Dot更新のタイミングについて「残り時間3秒前更新が当たり前」というのが気になっています。
3秒前更新でDotが10回確実に入っているのならいいのですが、サーバーのTickTimeによってはDotが9回しか入らないことが起こり得るので、占星術師のコンバガを例にすると、Dot完走だと1GCD辺りのアクションによる威力550の攻撃が、早更新してしまうと威力495の攻撃になってしまい、ダメージが少なくなってしまいます。
ジャストタイミング更新がベストなのは間違いないですが、
早更新するぐらいなら切れてから遅更新の方が良いのではないかと考えています。
早更新は完走していなかった場合に威力ロスが確実に起きます。
遅更新は確実に完走するので威力ロスはなしです。切れている時間は何もしていないのではなく攻撃魔法を撃っているはずなので、遅更新によるデメリットは「戦闘中のDotの総使用回数が減る可能性がある」ところかと思います。
Dot攻撃は1GCD辺りの威力が高い攻撃なので、総使用回数が減るとトータルの火力が下がる恐れがあります。
が、記事にも書かれている通り、最後15秒以上完走しない場合はDotを撃たない、というのと、戦闘中の総使用回数が減るかどうかは戦闘終了タイミング次第であり、それは早更新と遅更新のどっちの場合にも言えることなので、遅更新によって総使用回数は必ずしも減るわけではないです。
ですのでジャストタイミング更新が出来るならそれがベスト。それが出来ないとき、早更新するぐらいなら遅更新、と考えているのですがいかがでしょうか?
(もし間違いがある場合は教えていただけると嬉しいです)
コメントありがとうございます。ものすごくいい質問だと思います。
残り時間3秒前というより、明確に書くと自分のGCD前更新になります。サーバータイムも考慮してなので30.0秒にTickが入るのか27.1秒にTickが入るのかは誰もわからないので仕方なく更新しています。
例えばGCD2.45の場合、残り時間3秒前で更新し続けると5回に1回確定Tickロスが発生します。
最悪なのはGCD2.40のときで5回に2回確定Tickロスが発生します(GCD2.40の場合コンバガの威力がロス換算で528に…)。
威力ロスをするときの威力期待値の算出方法は
550*(1-ロス/30)で2.40のときTickロスは1.2秒なので
550*(1-1.2/30)
=550*(1-0.04)
=550*0.96
=528
になります。
なので威力が495になると考えるより威力期待値で威力を見るほうがいいと思います。
もちろんジャストタイミングでの更新が理想ですが2.40付近のGCDを使っていたら確かに「遅更新のほうがいいのではないか?」という疑問も出てくると思います。一番最適な答えとしては戦闘終了のタイムが分かっていて尚且つ遅DoT更新の方が総威力が高くなるのであれば遅DoTは有効ですが、戦闘終了する時間が不鮮明の場合は大人しくDoTが切れる前に更新をしたほうがいいです。
GCD2.40の場合、威力期待値が528で550と比べると22のロスになります。フォールマレフィクの威力は250なので12回3秒前更新を続けるとロスが発生します。12回は約6分なので6分以上の戦闘が見込まれる場合は遅DoTのほうがいいかもしれません。もちろんタイムを想定してDoTを更新する時間を調整したほうが強いですが…
GCD2.30の場合、コンバガの威力期待値が548.35なので152回目の更新でやっとロスが発生するので、これは考慮することなくDoTが切れる前に更新で大丈夫です。
引用”戦闘中の総使用回数が減るかどうかは戦闘終了タイミング次第であり、それは早更新と遅更新のどっちの場合にも言えることなので、遅更新によって総使用回数は必ずしも減るわけではないです。”
まさにおっしゃる通りでこれに尽きると思います。
詳しいご返答ありがとうございます!
威力を期待値で計算するという考え方、すごく面白いですね。
これで計算したことがなかったので、この考え、取り入れてみようと思います。
GCDを固定し、戦闘時間秒数を変更しながらDotを早更新、ジャスト更新、遅更新の3タイプでシミュレーションするプログラムを書いてぶん回して調べてみたことがあるんですが、私の計算ではほぼすべてのパターンでトータルダメージがジャスト更新>遅更新>早更新だったので、早更新懐疑派だったのですが、この考え方を取り入れて計算してみると早更新>遅更新のパターンも出てくるかもしれません。
いただいたコメントを見るに、早更新とジャスト更新を比較されて「期待値で計算したら早更新はそれほどロスがあるものではない」というのがしっかり計算されていて、よく理解できました。
もしさらちゃんさんの計算方法で遅更新も計算してみた結果が出たらぜひ知りたいです(お暇なときにぜひ)。
Dot更新のタイミングについては、当たり前のように「Dotは切らしていけないもの」と語られているのがほとんどで、深く考察されている記事が少なく、さらちゃんさんなら何か自分の思いつかない計算をしているのではないか、と思い質問させていただきました。大変勉強になります。
参考までに、1つだけ見つけた、Dot更新について語られている記事です。
この方の場合はモンクですが、こちらも大変興味深い内容でした。
https://jp.finalfantasyxiv.com/lodestone/character/2881845/blog/2176688